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KANGEKI2021年4月号Vol.57

木戸番のエッセイ・天職先は大衆演劇!第4回颯天蓮(正舞座)後編

木戸番のエッセイ・天職先は大衆演劇! 第4回 颯天蓮(正舞座)後編

大衆演劇の劇団の多くは座長とその家族で構成されている。
役者の家系に生まれた、いわゆる幕内の人間が過半数を占める中、一般家庭から役者になった人もいる。
その「外からの役者」たちは、何がきっかけでこの世界と出会い、どのような思いで飛び込み、日々過ごしているのだろうか?
劇場オープンから5年、木戸番兼劇団のお世話係を務めてきた著者が綴る実録エッセイ。
第4回は正舞座・颯天蓮(そうま れん)物語、後編(完結編)です!


修行時代

颯天蓮(そうまれん)は「劇団紫吹(げきだんしぶき)」の座員になり、要正大(かなめしょうた)のお付きをしながら役者としての修行が始まる。
31歳、非常に遅いデビューである。「腹からの役者」では2歳3歳、幕外からの役者でも中学高校を卒業して修行に入って15歳18歳であるから、蓮は彼らの母親の年齢である。
その分大人である。苦労することは充分想定内なのである。

下働きからスタートして女優の道を進んでいく。 「劇団紫吹」というプロの役者のなかでの修行がはじまる。蓮は何をしていいのかも分からない。先輩役者もやりにくい。教えるにも相手はいい大人である。

劇団紫吹時代の颯天蓮2015.2.15@明生座

そんな中、大衆演劇の3種の神器である化粧、着物、かつらを学んでいく。
まずは化粧である。化粧は座長のおねえさんである寿々女(すずめ)から、一から十まで教えてもらう。

着物については、たたみ方はもちろん、帯締め、帯明けもわからなかった。 ましてや蓮の場合、最初から「立ち役」であったから、着物も立ち役の着方も覚える。
意外とつらかったのは足袋の洗濯である。洗濯機では落ちない汚れを手で落とす。

勿論、かつらもはじめてである。羽二重の締め方すらわからないほどである。 本当に先輩役者には迷惑をかけた。ひたすら感謝。感謝の上にも感謝である。

修行の中ではあったが、蓮と正大はお互いをなくてはならない存在になり、恋愛に発展するが、そこは人気商売、秘めた恋である。

劇団紫吹時代の颯天蓮2015.2.15@明生座
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