KANGEKI2023年1・2月合併号Vol.75

舞台裏の匠たち第7回着付け師・大門良美さん(2/6)

劇場:浅草木馬館 大衆劇場取材日:2022年10月30日
舞台裏の匠たち 第7回 着付け師・大門良美さん (2/6)

今も有難いと思っていること

 

経理の仕事から楽屋へ飛び込んで、未知の世界での奮闘だったと思います。業界の常識などを教えてくれた先輩はいましたか。

良美

のぼる會の辰己龍子会長に、今でも、有り難かったな~と思っていることがあります。半年間一緒に回らせていただいたときに、大事なことを教えてもらいました。『とろふき』ってご存知でしょうか?

 

いえ、どんなものでしょう。

良美

お化粧を落とすときに使うタオルです。私はそれを洗濯機で洗わせていただいていて、洗濯機の周りをよく確認していませんでした。そうしたら龍子姐さんに、『良美ちゃん。とろふきを洗うと、洗濯機の浴槽がすごく汚れるの。だから、一回手洗いをするか、または洗濯機の周りを見て、掃除してね』って教えていただきました。いまだに龍子姐さんには有難かったなぁって思っています。

 

楽屋では役者さんたちから、「ねえね」と呼ばれています。

良美

『ねえね』って最初に呼んだのは、小さい頃の藤川ピカ助(藤川雷矢)くんでした。弟の真矢くん、妹のひなちゃん、叔父の藤川昭博くん、お母さんの正美ちゃんも同じように呼んでくれてます。

今では、みんなが『ねえね』って呼んでくれます。桂木昇座長、桂木千代ちゃん、龍児太夫元、秋よう子ちゃん、龍新くん、小龍優ちゃん、あず美ちゃん、梅乃井秀男さん、瀬川伸太郎さん、ありさちゃん、MINMIちゃん、一見好太郎座長、紅ア太郎くん、紅銀乃嬢ちゃん。本当に嬉しいです。

 

みんなのねえねなんですね。やわらかい呼び方の響き、良美さんにぴったりです。

藤川真矢さん(中学時代)と力也さん

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