旅芝居女優名鑑第9回中村美嘉~劇団美山~フォトコレクション(6/6)
写真で綴る中村美嘉コーナー。これまでカンゲキで取材させていただいたものから2022年10月のロング公演のお芝居「山桜」まで一挙公開!
カンゲキバックナンバーから
「無法松の一生」
「小川の兄弟」
「中乗り新三」劇団美山20周年特別公演
「うちとおかんとときどきおとん」
カンゲキ表紙撮影ロケ
「籠釣瓶・裏 桜通り十文字」
ロング公演 お芝居「山桜」
化粧前拝見!
里美たかし総座長より
なくてはならない存在
「うちは美嘉だけでなく、こうたや京馬も、子供の時からうちに来て、青春の期間をこの道に費やし、劇団に尽くしてくれた子たちばかりです。
みんな挫折があって、喜びがあって、苦しみ、悲しみを乗り越えて今がある。 一言で言えるのは、なくてはならない存在に成長してくれたということ。
基本、僕は褒めることはないんですけど、褒めるとしたら、素直に何事にも向き合う姿勢です。
最近特に感じるのは、演じる上でいい意味で余裕ができて、こんなことやってみようとか挑戦したいことが出来ているので、誕生日公演を任せるようになりました。
以前は当たえられた役をやるだけの時もありましたが、舞台に対する意欲、役に対する意欲が出てきた。役者としてそれが一番大事です。その心を大切にしてほしいと思います。
大衆演劇はどうしても男性が脚光を浴びる世界ですから、女優さんの苦労は人一倍あると思うんです。
座長の娘さんや身内ならまだ話が変わってくると思いますが、一般家庭から入った女性が、花開かせるには、男性の比じゃないくらいの苦労があると思う。それに耐え抜いたからこそ今がある。よく頑張ったと思います」
(美嘉さん!今、全力で褒められてます…!!)と思いながらメモを取りました。
取材メモ
大衆演劇の女優はかっこいい!
「私なんかでいいんですか?」と言いながら、インタビューに応じて下さった美嘉さん。「私なんか…」に「いやいやいやいや」と返したくなるのは、取材班だけではないと思います。
舞台はもちろん、裏方仕事の鮮やさたるや。総座長と副座長の女形それぞれ2本の着付けをして送り出し、次の衣装を整え、その合間に自分も着替えてショーに出る。仕事の多さに分身の術でも使っているのかと思うほど。
大衆演劇の女優は確かに、大変な大変な仕事ですが、裏も表も合わせてかっこいいのは、女優さんの方ではなかろうか…そんな思いがよぎりました。
美嘉さんといえば猫。猫といえば美嘉さん。このページでも紹介させていただいた通り、化粧前はもはや猫の金太郎飴(笑)。思わず頬が緩みます。
超多忙な日々、心を癒してくれる2匹の猫ちゃんは、劇団美山の第2第3のメンバー。
今日もまた、猫とともに旅する大衆演劇女優・中村美嘉の奮闘は続きます。
プロフィール
劇団美山中村美嘉
誕生日 | 8月3日 |
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出身地 | 広島県 |
サイト・SNS | ブログ |
1988(昭和63)年8月3日 広島県生まれ。中学3年の時、劇団美山に入団。中村㐂代子太夫元の指導のもと、研鑽を積む。現在は劇団の女優の要として活躍、自ら台本も手がけ、主演も務めるようになる。無類の猫好き。2匹の愛猫は劇団みんなの癒しの存在。
劇団情報
劇団美山
明治36(1903)年に初代江味三郎が「江味劇団」を旗揚げ。 昭和32(1957)年、「江味三郎劇団」を新たに旗揚げした二代目、 江味三郎が、 松竹新喜劇の藤山寛美より「美山昇二郎」という 芸名をもらい「劇団美山」と改名。 平成9(1997)年、長男の里美たかしが当時最年少であった12歳で座長に就任した。 平成30(2018)年には、劇団と里美たかし座長襲名からの20周年を記念した公演を 新歌舞伎座で挙行。旅芝居の歴史に大きな足跡を残す。