旅芝居女優名鑑第10回花形錦りか~劇団錦~(5/6)
第5章 劇作も出来る役者に
突然の花形指名
2018年、りかに寝耳に水の話が。舞台で座長が「今日からりかが花形になります」と発表したのです。
全くのサプライズで、もうびっくりしました。もちろん自分でいいのか、不安もありました。でも、お芝居ではこの役は私しか出来ないと思ってやってきたので、今までと変わらずやっていこうと思いました。
お披露目公演はやりませんでした。座長と姉さんにやらないの?って言われたんですけど、肩書きが欲しくてやっていると思われたくなかったのと、立ち位置が変わらないからいいかなって。
劇団のみんなにも、かしこまられるのはイヤなので、舞台が終わったら「りかちゃん」と呼んでもらっています。
劇団錦は現在17名。ほとんどが10代から20代前半の若手です。
入団した子はみんな座長と姉さんの子供です。休みの日も一緒に過ごします。私が車の運転ができるので「どこか行きたい」って言われたら連れて行きます。
みんなで旅行に行っても、私は太陽の光が苦手だから外に出ないんですけど(笑)、みんなのお願いに弱いので、頼まれたら行っちゃいます。
自分が書いた脚本を誰かに演じてもらたい
21歳。役者も人生もまだまだこれからが本番。今、やってみたいことは?
今年(2022年)、お芝居を1本作ったんです。タイトルは「春の嵐」。「嵐の夜に」という羊と狼が出てくる絵本があって、そこから人間の時代劇に変えたもので、今年の兄妹祭りの時で初めて演りました。カムイがやくざの男で、私が呉服問屋の倅です。(どんな内容かは…ぜひ舞台で!)
今、2本目を作っています。どんどん増やして、いつか他の役者さんから「このお芝居演らせてください」と言っていただけるようになったら嬉しい。自分のお芝居は自分では観られないので、どなたかにやってもらえたら観ることができるから。
舞台以外での夢は、飲食店を開くこと。そして…
やってみたいのは飲食店。お酒が好きなので、昼はカフェで夜はお酒も飲めて、お持ち帰りもできるようなお店をやってみたいです。
結婚は早めにしたい派です、現実的にどうかは別ですが(笑)。結婚して子を産んで、その子が役者になりたいと言ったらさせてあげたい。その子自身の気持ちを最優先に考えてあげたいですね。
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