KANGEKI2021年8月号Vol.60

特別公演南ファミリー劇団祝・結成40周年!お芝居「次男坊鴉」

取材日:2021年7月4日
特別公演 南ファミリー劇団 祝・結成40周年! お芝居「次男坊鴉」

第2部お芝居「次男坊鴉」

 あらすじ

柳沢礼三郎は、大恩ある兄・哲太郎の罪を被って出奔。渡世人の根岸一家の世話になりながら、町人として暮らす覚悟を決める。

7年後。礼三郎は根岸の娘・お静と夫婦となり、子宝にも恵まれ幸せな日々を過ごしていた。 そこへ叔父の六郷内膳之丞が現れ、哲太郎が不審な死を遂げたことを伝え、すぐに柳沢家へ帰るように言う。 柳沢家の窮地と愛する妻子との間で板挟みになる礼三郎の運命は…。

40周年にふさわしい演出が凝らされた1幕6場の時代剣劇です。

配役

  • 柳沢礼三郎(三代目山口英二朗)
  • お静(丘さくら)
  • 千代松(丘らん)
  • 根岸一家 お英(丘美智子)
  • 根岸一家 新吉(山口鯉太郎)
  • 柳沢哲太郎(扇子家玉四郎)
  • 六郷内膳之丞(扇子家玉四郎・2役)
  • 六郷家腰元 緒浪(丘すみれ)
  • 土手下一家 寿次(丘奈々)
  • 土手下一家 峰造(丘小雪)
  • 土手下一家 康吉(丘たんぽぽ)
  • 土手下一家 三次郎(山口悠平)
  • 土手下一家 伊助(山口辰一郎)
  • 土手下一家代貸 銀次(山口雪太郎)
  • 土手下一家親分 甚藏(山口月太郎)
  • 戸田兵吾(山口金太郎)
  • 戸田播磨之守(山口京之介)

序幕 小料理「静乃屋」

左より戸田兵吾(山口金太郎)
お静(丘さくら)
左より 六郷家腰元 緒浪(丘すみれ)
柳沢哲太郎(扇子家玉四郎)
戸田兵吾が5年前の御前試合で負けたことを恨み
哲太郎に勝負を持ちかける
戸田兵吾の無礼に堪りかねて、勝負を受ける哲太郎
戸田兵吾を斬った兄の罪をかぶる
柳沢礼三郎(三代目山口英二朗)

第2場 根岸一家

根岸一家の縄張りを狙う土手下一家
土手下一家親分 甚藏(山口月太郎)
甚蔵の言い分を毅然と拒否する
根岸一家お英(丘美智子)
土手下一家代貸 銀次(山口雪太郎)からお英を守る礼三郎

第3場 6年後の根岸一家

6年後。礼三郎はお静と夫婦になり「根岸の礼三」として暮らしていた
叔父の六郷内膳之丞(扇子家玉四郎)から兄の不審死を聞かされる
何も知らない我が子千代松(丘らん)に甘えられ…
自分が帰らないと兄の弔いも出来ない。
礼三郎は泣く泣く妻子と離別することに

第4場 闇討ち

根岸のお英を闇討ちにかける土手下一家
お英をかばう新吉(山口鯉太郎)も斬られる
「おっかさん!新吉!」

第4場 神社前

柳沢家に遺恨を持つ戸田播磨之守(山口京之介)
礼三郎が日光改修奉行になったのが気に入らない
戸田播磨之守とつながる土手下一家
「わしが日光改修奉行になったら金も人足も思いのままだ」
左より土手一家 伊助(山口辰一郎)、
三次郎(山口悠平)、代貸 銀次(山口雪太郎)
左より土手一家 寿次(丘奈々)、
峰造(丘小雪)、康吉(丘たんぽぽ)
お英が殺された根岸一家は離散。
お静は目が見えなくなっていた
行方知れずになっていたお静と千代松の
変わり果てた姿に愕然とする礼三郎
戸田と土手の悪事を全て知った礼三郎
「ここにいるのは柳沢礼三郎じゃねえ、根岸の礼三だ!」
「桜が咲く頃に…」
緒浪がお静に渡したものは

大詰め 花見の席

花爛漫の春。
「長命寺の桜餅はうまいのう~」
見合い話を持ちかけられた礼三郎
「アイタタタ、腹痛が…」
お見合いの相手とは…

カンゲキ的見どころ

 20年前に一度上演したお芝居を今回のために演出を変えて上演。
劇団裏方含めフルキャストで挑んだお芝居は、全員見せ場があり見応え十分。

「コロナ禍でお客様に少しでも喜んでいただきたいと、最後はハッピーエンドになるように考えました」(扇子家玉四郎座長)

舞台セットは全て劇団の手作りと聞いてさらにビックリ。
ドラマチックな物語の最後は花咲き誇る春。40周年にふさわしい舞台模様でした!

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