はじめての観劇
大衆演劇に興味を持ったけど、どうやっていけばいいの?といった不安をお持ちの方のために、観劇ガイドを作成しました。これを参考に、楽しい大衆演劇観劇デビューを果たしてください。
まずは、劇団選び。
まずは見に行く劇団と、日程を決めましょう。こちらのページに記載されている各劇団の基本情報や役者さんのお名前を予習しておくと良いかもしれません。また気になる演目や評判のいい演目、ショーを基準にして選んでみるのもよいでしょう。
また、近くの劇場かどうかを基準にして選ぶというのもありです。現在出演している劇団と、少し先のこれから出演する劇団は劇場で公開されていますので、問い合わせてください。はじめての観劇なのですから、気楽に行ってみましょう。
公演には昼の部と夜の部があり、一回の公演は休憩をはさんでおおむね三時間程度です。週末には人気の芝居やショーが行われる傾向がありますので、はじめての体験にはオススメですが、チケットがとりにくいこともあります。
チケットの買い方
大きなイベントではない、通常の劇場や健康ランドで行われる公演のチケットは、プレイガイドでは売っていません。基本的に大衆演劇のチケットは劇場・センターの受付で直接購入する仕組みになっています。特別興行や大人気公演で予約で満席になっている場合を除き、ほとんどの日は当日券で入れます。当日料金でも映画代並みの安さです。しかも芝居にショーも楽しめて、割安感が強いです。思い立ってぶらりと入れるのが大衆演劇の気楽さです。
服装について
堅苦しいドレスコードなどはありませんが、大衆演劇の劇場は他のお客さんや舞台との距離も近いので、大きな帽子や場所をとる服装は控えましょう。一般の映画館に行く時ぐらいの心遣いはしておきましょう。
また、感染症対策など劇場側からの指示がある際には必ず従いましょう。
また桟敷席・座敷席になりますと靴を脱がなければなりませんので、脱ぎやすい靴をはいていきましょう。
持っていくものは?
はじめての観劇なら、持っていくものにそれほど気を使う必要はありません。所持金もチケット代+交通費程度あれば十分ですが、物販もありますので若干余裕を持っていくと楽しめるかも知れません。
また、公演は食事時に行われますので、観劇時間や休憩時間に食事をとることになることもあります。劇場によってはお弁当の販売や、観劇しながら食べられる食事席があるところや、持ち込みが前提となっている所もあります。劇場近辺のお店で調達するのもよいでしょう。また劇場によっては、客席とは別の場所にある食堂で、開演前にすませる所もあります。
また、カメラつき携帯電話やカメラを持ち込むことをおすすめしておきます。大衆演劇の公演では、撮影が可能なタイミングがあることが多いです。これは他の舞台興行とは大きく違う所です。ただし、劇場によっては公演中の撮影を禁止している所もあります。
座席の確保
指定席以外ならば、自由席の中から席を選ぶことになりますが、熱心なお客さんがいることが多いので、前のほうや花道に近い席に座るのは難しいです。
しかし舞台との距離が近いので、後の席からでも十分に迫力を感じられます。席に着いたら、携帯電話などは音が出ないように消音しておきましょう。また常連のお客さんに、はじめてであることを伝えると、いろいろと教えてもらえるかも知れません。
お芝居の楽しみ方と注意
目の前で、しかも近くで見る芝居は大迫力で、美しい衣装の美しい役者さんを十分に堪能できます。毎日舞台に立つ役者さんが、研究を重ねた芝居ですから、その内容もお墨付きです。
芝居の際には、基本的に映画や他の舞台興行を見る時と同じで、舞台の進行を妨げたり、他のお客さんの迷惑にならないよう気をつけることが大切です。大きな声で私語をしたり、メールチェックなどをして液晶画面を光らせてはいけません。「はんちょう」という、芝居のタイミングで客席から声をかけるものもありますが、初心者が行うのはかなり危険です。きちんとタイミングなどを判断できるぐらい、慣れてからにしましょう。また、感染症対策などで、発声が禁じられている場合もあります。
一方で、おやつや食事をすることができる場合もあります。もちろん食べる時に大きな音が立つものや、においの強いものなどは控えましょう。劇場や公演によっては、開演前や幕間等の休憩の際に食べることがメインとなっていることもあります。
ショーの楽しみ方と注意
大衆演劇の公演において、役者さんとお客さんの距離が最も近づくのがショーです。このショーの際にはかけ声をかけたり、ショーの盛り上げに「参加する」と、楽しみが倍増すること請け合いです。 カメラで撮影することもできます。ただし、フラッシュ使用は控え、撮影は静止画のみで動画は許可のアナウンスがない限りNGです。(劇場や劇団、また公演によっては撮影禁止の場合もあります)
ショーの進行によっては役者さんが客席を回ったりすることもあります。さっきまで芝居を演じていた役者さんが自分の方に来てくれるのはとても刺激的な瞬間ですし、役者さんと握手できるかもしれません。また熱心なお客さんが「お花」などの贈り物を役者さんに行うのもこの時です。はじめて見るとびっくりするかもしれませんが、これも大衆演劇の風景の一つです。感染症対策でこうした公営が禁止されている場合もあります。
物販
幕間(芝居と芝居、ショーと芝居の間の休憩時間)や、劇場のロビーでは、物販と呼ばれる劇団関係のグッズの販売が行われることもあります。幕間の物販では役者さんが客席を回って、手渡しで販売されることもあります。観劇の記念に購入されるのもよいかも知れません。
おもに翌日以降の前売券や、せんす・ストラップ・シールなどの写真入りグッズが人気です。役者さんの写真集などもよい記念となります。
送り出し
公演の予定が終了すると、お客さんは観客席を出てロビーに向かいます。このとき、ロビーには役者さんが勢揃いして、お客さんのお見送りをします。これを送り出しと言います。
送り出しの際には役者さんに舞台の感動を伝えたり、贈り物を渡したり、一緒に写真を撮ることもできます。役者さんの素の瞬間をかいま見ることができる貴重な時間です。劇場を出る瞬間まで楽しめるのが大衆演劇の特徴です。
このためロビーは混雑しますので、ある程度落ち着いてから向かうのもよいでしょう。また、役者さんや次に待っている方への配慮も忘れずに。また、必ず送り出しがあるわけではありません。事前のご案内などを確認してください。
ついでのお楽しみ
せっかくのお出かけですから、公演以外でも楽しむことを見つけましょう。大衆演劇の公演が行われている施設には、専用の劇場の他に健康ランドやスーパー銭湯などの入浴・アミューズメント設備が揃ったところもあります。公演を見た後にゆっくりくつろぐのも悪くないです。
また、劇場のそばには古くから劇場関係者が出入りする飲食店や、衣装店などの大衆演劇関係のお店があることもあります。それらをのぞいてみるのも楽しみの一つと言えるでしょう。
一度見に行ったら二度三度と、すっかり癖になってしまう方も多いです。やはり生で見る体験は、そうそう得られるものではありません。2回目以降にはペンライトなどを持っていってショーの際に盛り上がるなど、新たな楽しみ方も見つかるかもしれません。