KANGEKI2022年12月号Vol.74
木戸番のエッセイ・天職先は大衆演劇!第21回舞咲碧士~正舞座~後編(3/3)
Ⅴ
時は過ぎる。 2022年9月。
「正舞座」はあがりゃんせ劇場に3年連続して乗っている。
劇団の事情もあって、碧士は立役に追われていた。 すっかり身についた立役で、座長と相性もいい。座長の信頼がうかがえる。
碧士の若い時に考えていたことは憂き目を見なかった。 宝塚歌劇団にはいって男役で活躍すること、「ミュージカル」スターになってスポットライトをあびること、どちらもままにならなかった。
しかし、いま「大衆演劇」の世界で、立役となって立派に「男役」をしている。 舞踊ショーで大好きな曲を観客に披露して共感を得ている。
まさに、若い時の努力が、今、大衆演劇の舞台上で、大きく花開いている。 筆者は3年間、碧士を見てきた。今が一番幸せそうで、いきいきしている。
正舞座の『とうこ』(安蘭けいの愛称)を見ざして、ひたすらかぶけ!
ビバ、オスカル! 舞咲碧士。
プロフィール
小野直人
生年月日 | 1953年 |
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1953年 滋賀県大津市生まれ。日本大学・農獣医学部卒業。
小野牧場オーナー、総合学習塾 啓数塾塾長、構成作家(テレビ、ラジオ)を経て、現在は、あがりゃんせ劇場の木戸番として、多くの大衆演劇の劇団や幅白い大衆演劇のファンと交流をもつ。「KANGEKI」で「木戸番のエッセイ」を連載中。
劇団情報
正舞座
里見要次郎関西大衆演劇協会会長・若葉しげる若葉一門総帥に師事し、 劇団紫吹で副座長を勤めた後にフリーとなった要正大座長が 2019年6月、大阪府豊中市の庄内天満座にて旗揚げ。 「正舞座」の名には、今日の舞台に勝負をかけ、 正しい舞台を目指してまっすぐに突き進む想いが込められている。
正舞座公演予定
- 2024年12月ホテル甘木館(福岡県)
~12/25