カンゲキアラカルト「はじめての大衆演劇」講座レポ~近江飛龍座長トークと実演付き!~
2021年3月20日、メルパルク京都カルチャールームにて文化講座「はじめての大衆演劇」が開催!
主催のメルパルク京都カルチャールーム様のお声かけで、カンゲキスタッフが大衆演劇に触れる機会として企画協力させていただきました。
【大衆演劇とは?】
普段慣れ親しんでいる方でも、改めて問われたら、あれ?意外と難しい…と思われる方も多いのではないでしょうか。 実は大衆演劇を知れば知るほど、一言では言い表せなくなり、その定義づけの難しさに気づかされます。 それくらい大衆演劇は奥深く幅の広い芸能ということなのですね。
とにかく楽しく勉強!
ゲストに近江飛龍座長を迎え、白熱講座レポートをお届けします!
開催前・スタンバイ
当日は3部構成。
まずは「はじめての大衆演劇」
カンゲキスタッフ加藤による基本解説からスタートです
第1部
はじめての大衆演劇
大衆演劇とは
大衆演劇の歴史についてはこちら「大衆演劇とは」のページに詳しく掲載しておりますので、ぜひご覧ください!
全国の劇場・センターを改めて地図にしてみると…
須藤典夫さんの写真集「旅役者」から許可を得てご紹介
第2部 近江飛龍座長スペシャルトーク
続いてお待ちかね、近江飛龍座長の登場
ご自身のルーツと大衆演劇の歩みについて語っていただきました
「役者の家系の8代目で、大衆演劇の血縁では2代目になります。
元々は大衆演劇の劇団ではなく、新派劇だったんですね。
僕の祖父に当たる初代近江二郎が近江劇団を作ったのが明治時代で、僕の父の兄弟弟子には、渥美清さん、平参平さんなどがいたと聞いています。詳しいことは文献がないのでわからないのですが…」
「近江劇団は大きな劇団でしたが、戦後、映画やテレビが出てきて、みんなそっちに行ってしまった。
僕の父である二代目近江二郎が、残った数名の座員と作ったのが近江二郎劇団です」
2020年は大衆演劇が大衆演劇でなくなった年
「昔『乾杯!トークそんぐ』と言うテレビ番組に出た時、 『大衆演劇は”体臭演劇”。体の匂いが分かるくらいお客さんと距離が近い。その泥臭さがいいんだよ!』と言われたことがありました。
それが今コロナ禍で、体臭も感じられないくらい、お客様と近づけなくなってしまいました。
お見送りも出来ない、客席と距離を取らなければならない。握手もできない…」
でも・・・
「大衆演劇、エンタメの世界というものは、何か新しいことを見つけながら、手探り状態で、暗闇の中をまさぐってでも、お客様を楽しませたいと思っている連中の集まりです。
だから、これから1年先、2年先、また新しい大衆演劇の形と手法が生まれてくるのではないだろうか…と思っています。
新しい形の劇場かもしれないし、もしかしたらスマホ片手に観劇しているかもしれない。
でも、出来れば生で楽しんでもらいたいものです(と、願いを込めて…)」
これまでも災害が起こるたびに、苦境から復活してきたエンターテイメントの世界。
「今はコロナ禍で苦しいけれど、きっと乗り越えられる日が来る」と、飛龍座長。
そのバイタリティこそが大衆演劇の真骨頂と言えるかもしれません。
第3部 女形化粧と着付け実演
さてこれよりは実演タイム♪
大衆演劇の着付けはとにかく速い。一般の着付けとは異なるポイントが随所に。
近江飛龍座長メッセージムービー
文化講座
「はじめての大衆演劇」
- 開催日時:2021年3月17日(土)13時~15時
- 会場:メルパルク京都カルチャールーム4階講義室
- 主催:メルパルク京都カルチャールーム
- 協力:近江飛龍劇団、旅芝居情報誌「KANGEKI(カンゲキ)」
プロフィール
劇団情報
近江飛龍劇団
昭和60年、父・近江二郎の死をきっかけに、 母・近江竜子とともに劇団に戻った近江飛龍。 19歳で近江飛龍劇団座長を襲名。 それから23年、近江飛龍座長は演劇界の異端児と呼ばれるに至る。 劇団HIRYUではプロデューサーとなり、新たな舞台を生み出し続ける。
近江飛龍劇団公演予定
- 2024年12月朝日劇場(大阪府)
12/6~15