劇団炎舞2月公演密着取材!座長橘炎鷹インタビュー
芝居をするという怖さ
今日のお芝居「江戸の朝焼け」について、お聞かせください。
『郭の達引』などのタイトルで演じられるお芝居と同じ筋書きで、うちでは『江戸の朝焼け』と言っています。(最後の決め台詞がポイント!)
笑わせるところもたくさんあって、全員が活躍するお芝居ですね。
そうですね。ボスの代からやってますけど、中身をちょこちょこ変えて、今のようなやり方になりました。
このお芝居の見せどころやこだわりは
さっき『どの役も怖さを持ってやっている』って話をしたんですけど、言い方を変えると、お芝居の細かいところまで大事にするということですね。例えば子分がいて、たった一言『へい』って言う台詞があったとして、全然芝居に関係ない『へい』を言われると、お芝居全体が冷めてしまいます。そういう怖さが、どのお芝居にもある。役を理解して、細かいところまで気を使いながらお芝居を成立させるようにしています。
今日は誕生日の鷹羽さんとあかりさんが初役とのことでしたね
口上でも言いましたが、昨日、どのお芝居をやるか、伝えました。僕らの仕事は大体一夜漬けで、それに慣れないといけないので、ちょっと冒険でしたが。
ご覧になられていかがでしたか
うん、頑張ってたと思いますよ!まずはこれで度胸をつけて、あとは自分なりに失敗したところを考えて、予習復習ですね。役者って、どれだけこちらが教えても最後は自分なんで。もちろん教えられることは教えるんですけど、役になり切るかどうかは本人次第なんですよね。そういうところも、お芝居の怖さだと思います。
どんな時も前を見て
今、何人か座員さんが卒業され、人数が減っています
はい。でもどんな体制になっても、前に進むしかないんでね。この現状でやれることをやって、このメンバーで新しいことを作っていって。
新しいお芝居にも挑戦されるとか…
鷹志たちが誕生日公演とかでやるお芝居を、自分たちで考えてるみたいです。どんな役でも僕はやらせてもらいます(笑)。
むちゃ振りもOKで?
はい(笑)(さすが!)
今日1日取材させてもらって、座長が常に穏やかで、淡々とこなしておられるのが印象的でした。
だいぶ大人しくなりました(笑)。もちろん怒る時は怒りますけど、もともとそんなギャーギャーいうタイプではないですね。
月命日に思いを寄せて
舞踊についてお聞かせください。今日はボスの月命日で、思いを寄せた座長の立ち舞踊が観られました
月命日にはいつも父にちなんだ舞踊をやることにしています。今日は『親父の背中』でした。
座長はいつも渋い選曲ですね
昔から言われます。そういうのが好きなんでしょうね。
1年笑って過ごせるように
2022年も1ヶ月経ちましたが、今年の抱負をお聞かせくださいますか
こんな時期なので、この1年、とにかく笑って過ごせるように、みんな何事もなく、ですね。来ていただいたお客さまには1人1人に感謝しかないですね。
これからのイベントやお知らせがありましたらお願いします。
今度、弟(橘佑之介座長)が二代目橘魅乃瑠を継ぐんです。その記念公演を3月ぶらくり劇場でやる予定です。日程などはこれからなんですが(3月20日開催)。
ありがとうございます!最後に座長が最近ハマっていることを教えてください。
時代劇チャンネルを観ることですね。どれが良かったか?色々見過ぎてわからなくなっちゃってますけど(笑)、またお芝居のネタにしていけたらって思ってます。
(おまけ)
遊び心いっぱいの座長
着物でこんなメッセージが^^
劇団情報
劇団炎舞
昭和63(1988)年3月に初代座長橘魅乃瑠が兵庫県のホテル後楽圓にて「橘劇団」を旗揚げ。平成14(2002)年3月、橘魅乃瑠の息子・橘炎鷹が座長襲名し、劇団名を「劇団魅星」に改名。その後、体調不良により一時舞台を離れたが、平成20(2008)年より再び座長として舞台に立ち、劇団名を「劇団炎舞」に改名。まさに不死鳥のごとく新たな炎鷹ワールドを展開。2018年に結成30年を越え、若手の成長も著しい。