KANGEKI2021年6・7月合併号Vol.59

木戸番のエッセイ・天職先は大衆演劇!第6回錦はやと~劇団錦座長~(前編2/4)

木戸番のエッセイ・天職先は大衆演劇! 第6回 錦はやと ~劇団錦座長~ (前編 2/4)

まだまだ寒さが残る4月のある日、「劇団錦」の役者、錦れおが私のいる受付にお客様からいただいた鯛の入った袋を持ってやって来た。 「その鯛をどうするつもりや。」と聞く。 「あつしさん(役者)にさばいてもらって、みんなでたべる。」

令和3年4月、「あがりゃんせ劇場」には、劇団錦がのっていた。 総勢20名の大型劇団である。最近は、ファミリー劇団が多いなかで、役者の数もすこぶる多く、それに若いといった印象の劇団である。座長の子供をのぞくと、親が役者の子供は、皆無である。

劇団員もバラエティーに富んだ面々である。 錦あつしは元板前、錦はるきは元ホテルマン、錦れんは土木系のサラリーマン、錦れおは食肉加工センター勤務など、前職もさまざまである。

それらの若者たちを率いているのは、福岡県筑後生まれの座長、錦はやと(49歳)である。

錦はやと 2018.3.19 池田呉服座

錦はやとも腹からの役者ではない 彼の実家は、大衆演劇の劇団の活動を円滑に動かすための興行師を生業とする「福正企画」である。

興行師は古い言い方で、現在は「プロモーター」などという。 プロモーターは、公演の企画、準備、開催を安全に運営を行う、プロフェッショナルである。

大衆演劇のプロモーターは、劇団のルートなどを決めるなど、大事な仕事をしている。 特に、創業60年を迎える老舗のプロモーターである「福正企画」は各劇団からの信頼もあつい。 そこの跡取りである。
錦はやとは本名を野間口博行という。

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