飛翔座新春公演密着取材!座長・若座長インタビュー
座長 恋瀬川翔炎インタビュー
舞台で役を作っていくのが楽しい
今日のお芝居について
次郎長外伝で、父(長谷川伸夫)の代からやっています。その時からやり方は少しずつ変えてますね。人数が減ったりするんで、その時の人数で出来るように出役を減らしたり、あとは自分たちのやりやすいようにしています。
座長の悪役(台場久六)が迫力ありました
悪い奴だよねぇ(笑)。こういう役、好きなんです。
企みを含んだ笑顔にゾクッとしました(笑)
でも久六は本当はいい人なんですよ。でも、わがままでカーッとなったら後先見えなくなっちゃう性格。そういう風に演じています。
演じる役の人物像もあらかじめ作っておられるのですね
役作りはね、舞台に出てから作ります(え!)。その日の雰囲気に合わせて、だから毎回違います。軽くしたり、もっと笑いを入れたりする時もあります。
それはこれまでの舞台を踏んできた勘どころで…?
うーん、何と言ったらいいんですかね、僕は他にない役者になりたいと思っていて、色々考えて僕なりのやり方で、舞台の上で人間を作ってゆくのが好き…かな。
セリフは頭の中に入ってるんで自然と出てきます。(やっていて)面白いですよ。気も抜けませんし。
他のお芝居について
うちは少ない方だと思いますが、今やっているお芝居は60本くらいですね。親父はもっと持っていたんでしょうけどね。
出来のよくないものを無理にやるより、60本のしっかりしたお芝居を観せた方がいいというのが僕の考えです。座員たちが60本をきっちり出来るようになったら、増やしていく。同じお芝居でも毎回必ず変えますしね。
過去に取材させていただいた喜劇も大爆笑でした
若座長との『金太初旅』ですね。喜劇も含め、自分のところのお芝居は全部好きですよ。
かけ声番長!?
舞踊ショーについて
僕はお芝居の方が好きで、ショーの方はあまり好きじゃないんです。
でも影マイクでかけ声をかけておられる時、とても楽しそうでしたが…
あ、かけ声は大好きです(笑)
これまでも舞台袖取材をさせてもらっていますが、座長自らこんなに囃子を担当されているケースは初めてでした
いやいや、人数が少ないからしょうがなくですよ。人がいたらね、やらないですよ好きじゃないんで(笑)
毎年乗り越えれば、乗り越えればと思いながらやっています
今年、劇団結成30年になります。これまでを振り返って思い出されることは
座長になったばかりの頃は苦しかったですね。稽古もできない、座員もいない、お客さんも入らない。公演も3ヶ月くらいしか出来ない年もありました。
7年目くらいでポンと人気が出て、そこからようやく楽しいと思えるようになりましたね。何やってもキャーキャー言ってもらえて(笑)。
その7年目から、それほど(人気が)落ちずに保って来れてると思います。今は、座員数が減って、コロナのこともあって苦しい時期です。でも、毎年これを乗り越えれば、これを乗り越えればと思いながらやってきたので。
これまでの中で最も嬉しかったことは
キャビアが若座長になったことですね。若座長になったということは座長になるということで、その一歩を踏めたことが一番嬉しかったです。
若座長への指導は
厳しくもしないし、ほったらかしです(笑)。芸事は人に言われてやれるもんじゃなくて自分で気づくしかないので。
それでもどかしくなることは…
ありますあります(笑)。でもいずれ自分で気づきますから。その時、いい役者になってるんじゃないですか。
若座長 恋瀬川キャビアインタビュー
3月に1周年公演!
昨年3月に若座長襲名されてもうすぐ1年になりますね
ありがとうございます。劇団としては人数が減ってしまって、でもやることは一緒なので、ただ頑張るしかないです。
2022年、どんな1年にしたいと思われますか
今まだコロナの心配が続くので、とにかく気をつけながら、出来る範囲でお客様を楽しませられたらと思っています。
1周年のイベントの予定は
1周年記念公演を三白館でやろうと思っています。3月12日に1周年、3月22日に友情会をやる予定です。友情会では僕が作ったお芝居をやる予定です。ぜひ観に来てください!
ありがとうございました!
取材メモ
開場とともに翔炎座長がスーツ姿でお出迎え。「おはよう、ありがとね~」お一人お一人に声をかけ、開演ギリギリまで木戸に立っておられました。そのままミニショーへ…と思いきや、衣装もメイクも全てこしらえ直し。座長にとっては木戸も1ステージで、その徹底ぶりに感動しました。
とにかく全力でお客様を楽しませる。エネルギッシュな舞台に、お客様も全力で応える。どんどん上がるボルテージに、つい引き込まれそうになるのを抑えて^^;
舞台袖や楽屋など、見えないところでの奮闘ぶりも感じ取っていただければ幸いです。
特別編集DVDもどうぞお楽しみに!
プロフィール
飛翔座座長恋瀬川翔炎
生年月日 | 1974年12月9日 |
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出身地 | 神奈川県 身長 |
長谷川信夫太夫元の子として幼い頃から舞台に立つ。
平成4(1992)年、18歳で座長を襲名。
以降20年以上、劇団飛翔の名のごとく、
進化し、羽ばたき続けている。
飛翔座若座長恋瀬川キャビア
生年月日 | 1998年6月15日 |
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出身地 | 福岡県 |
初舞台 | 0歳 |
血液型 | B型 |
サイト・SNS |
1998年6月15日生まれ、福岡県出身。
初舞台は0歳(抱き子)。
幼少の頃より父・恋瀬川翔炎とともに舞台に立ち、独自の感性から生み出されたパフォーマンスでファンを魅了する。
2021.1.27 徳間ジャパンより「逢いたい愛人」で歌手デビューを果たす。
2021.3.12 若座長襲名。
今後の活躍にますます期待がかかる。
劇団情報
飛翔座
1992年、18歳で実父の長谷川信夫太夫元より座長を 引き継ぎ以来、 劇団名の由来「大きく羽ばたいていきたい」 という思い通り力強く羽ばたいてきた。 実子や若手の成長も著しく、その羽ばたきは更に強く。 2018年12月、劇団飛翔から飛翔座に改名。