KANGEKI2022年6月号Vol.69

特集劇団九州男二代目椿千春襲名披露公演「お役者変化」

劇場:朝日劇場取材日:2022年4月7日
特集 劇団九州男 二代目椿千春襲名披露公演 「お役者変化」

お芝居「お役者変化」

あらすじ

新進気鋭の役者・中村歌之助は、大阪の大店・浪花屋の主人に気に入られ、お嬢さんとの縁談話も進められている。

しかし、それを妬む番頭(流れ星の源吉)と奉公人・仙蔵の策略で、盗みの濡れ衣を着せられ、浪花屋からも師匠からも見限られてしまう。 絶望する歌之助の前に現れたのは…。

大詰めの大立ち回りは舞台いっぱい使った演出と炸裂するアクション!
見どころいっぱいの1幕6場の特別狂言です。

プロローグ

左より兄弟子(澤村丞弥)と中村歌之助(椿千春)

序幕 浪花屋

浪花屋の主人(金沢伸吾)は中村歌之助(椿千春)の大の贔屓。 将来は娘のおみね(九蝶香おり)の婿に迎えるつもりでいた
番頭(澤村鶴次郎)と仙蔵(神山大和)は歌之助を失脚させようと企む
中村歌之助(椿千春)が現れた
「掛け取りのお金がなくなった」と奉公人たちを調べる仙蔵
歌之助の袖に金を忍ばせて濡れ衣を着せる
兄弟子(澤村丞弥)から師匠に破門されたことを聞かされる

第2場 町外れ

死のうとしたところを盗賊の三次(なおと)に助けられ、江戸に行こうと誘われる

第3場 江戸 猿若座

浪花屋が火事になり、主人は目が見えなくなってしまった。
歌之助を探してやって来た江戸の土地で、かつての番頭と仙蔵と出会う
番頭と仙蔵に襲われる2人を助けたのは他でもない歌之助だった
浪花屋と和解。 歌之助は六世中村歌右衛門を継ぎ、明日が襲名披露公演だと嘘をついてしまう
兄弟子に舞台に立たせてほしいと頼む 「役者としてご贔屓さまにご恩返しがしてえんだ」

第4場 猿若座

歌之助は今では盗賊で追われの身。役人に劇場ごと取り囲まれ…
「お役者小僧、御用だ!」

大詰め 町外れ

浪花屋に金を授け、再びお店を立て直す様に言う

カンゲキ的見どころ

舞台いっぱい使っての大立ち回り。大きな襖を蹴破って登場、梯子上りに戸板返しと、息つく間もないアクションの連続。
お客様への恩を忘れない役者・歌之助と、自身の役者道を重ねての台詞回しに拍手喝采でした!

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