追っかけ上等!お客も旅する旅芝居其の十九ジオラマ小屋烏丸座編
背景幕づくり
職場と家でお芝居の風景画を描いた。何気ない場面でも目にすることが多い景色。お芝居DVDを一時停止してじーっくり見た…
KANGEKIに掲載されていた写真のコピーをいただいた。ナイスアイディア!こちらはお芝居「遊侠三代」の序幕、おこもさんが川北長次の財布を盗もうとする場面だけれど…この場合はおにぎり。顔ほどの大きさがある。
6月20日。突然、椅子が気に入らなくなる
これまで作っていた茶色い客席がどうも芝居小屋っぽさがなくて嫌気がさし、赤いフェルトで作り直すことに…
ドリンクフォルダーもつけて過ごしやすい椅子になった^^*そうそう、こんなのよ…(満足)
桟敷席では靴を脱いでもらわないといけないので、靴箱を設置したところで…
この時期辺りから大阪でも公演を再開する劇場が増え、私は再び実際に足を運ぶようになる…。そうすると手が止まるジオラマ製作。
なんとここから、4ヵ月もの月日が経った―――(えぇぇ~~)
10月21日、製作を再開するも路線変更
芝居小屋に温泉を併設することにした。(!) いわゆるセンターである。自分がセンター巡りをしたくなってきたからというのもある…
石粉粘土で岩風呂を作って、試行錯誤しながら絵具で岩の色っぽく塗った。(時間かかった~!)
地面はコルク粘土や小石を散りばめると…オヤオヤ、大自然の温泉になった。温泉のつもりで作ってはいるけれど、パッと見「庭」にも見える。※中にボンドが入っているけれど手順を間違えたのでこの後出した
100均で「巻きす」を購入。巻きすもまさか寿司を巻く以外に使われると思ってないだろう…。立ってまっせ。サイズもジャスト!
クラフト屋さんで買った木の枝に緑のモサモサ(何コレ)を付けたり、大理石っぽいシートで洗い場と床を作ったり…。確実に庭から風呂へ近づいている。(いや初めから風呂なんやけど)
温泉に湯気を出したいという夢
湯気ってどうすれば生まれるのか…私はしばらく考えた…煙…蒸気…加湿……
コレや!!!!
(100均で買う500円商品は超高級に思えたけれど、いや待て?ワンコインで加湿器が手に入る時代なのか…!!)
背が高く収まりそうにないので小さくすることに。スリッパに続き、加湿器を分解するのも人生において最初で最後だろう。内部の仕組みを理解するのと、中の金属をペンチで曲げるのに時間がかかり、3時間があっという間にとんだ。
和歌山の実家に帰った時に持ち帰ったミカンを食べながらハッとする。
「あれ?このネット、使えるんじゃない…??」
4ヵ月もの時を経て固くなった樹脂粘土を再び出してきて、ハサミでちょん切り石鹸に…。それをネットで包んで「懐かしのネット入り石鹸」の完成や~~!!!(↑他にもいろいろ出来てまっせ)
そうこうして完成した温泉の動画がこちら。
ニヤける。
ボンドがまだ完全に乾いていないので白濁湯みたいになってるけれどこれもまた良き…。あ~~センターのお風呂に入りた~~~~い
11月10日 芝居小屋づくりに戻る
ここまでくると最早この程度の工程はお手の物になってきている…(笑)
2018年6月に秋田県の「康楽館」を旅したとき、黒子さんが教えてくれたのだった。「役者さんが鳥屋から花道のれんを開けた時、お客さんが気付くように「カンッ!」と大きな音が出る金具を付けてるんです」って、その話に感動したから、ここはどうしてもリボンや紐ではあかんかった…こだわりのリング。
アマゾンから人が届いた
大阪のオタクの聖地・日本橋でも見つけられなかった、ええ具合の大きさの模型をアマゾンで発見…!(先に調べたらよかった)14個セット、750円くらい。実際に置いてみた。
ヤバイ。なんかヤバイ。
客席に息吹きを感じる。
照明づくり
黒いストローに穴を開けて、LEDライトを通すと…
テンションブチ上がり。もしかして天才なのでは?と思わず自画自賛、真夜中にも関わらず高笑いをしたのだった。
ふんどし幕、タペストリーは観劇欲がアップする…!?
青いフェルト・金リボンシール・金マーカーでふんどし幕。(「劇団烏さん江」って書いてる)タペストリーは友人に教わった携帯アプリで役者さんの写真を編集して、つまようじと糸でそれっぽく再現してみた。
(一応ボカシを入れたけれど分かる人には分かる…笑)
2つのアイテムで一気に劇場感アップ!観劇したくなるジオラマになってきた…!
憧れの「せり上がり」に挑戦
せっかく絵の具で塗った舞台だったけれど、梅田呉服座(大阪)で見た「せり」を真似したくて上から木製のシートを貼った。
横から棒を上げると舞台が上がる仕組み(笑)
実際にやってみると…
おこもさん、どんな登場やねん
ええんやけど、めちゃええ感じやけど…!
ついに、烏丸座に雪が降る
お待たせいたしました、お芝居の一番の見せ場。
川北長次と人斬りの一騎打ち…
降りしきる、雪、雪、雪――――
(ガコガコガコ)
…このやかましさもまた、手づくりの小屋っぽさということで…。笑
舞踊ショーの始まり、始まり!
…何でやろう、泣けてくる。
照明と背景幕が変わると雰囲気も一気に変わって、これは一生あそべるものを生み出してしまったのかも知れない…
最後に大入り袋、外観を作って…
烏丸座、完成!
「烏丸座、いよいよ世にデビューする」に続く―――