KANGEKI2021年12月号Vol.64

特別公演清水ヒカリ座3周年座長大会第2部特別狂言「恋の花道」

特別公演 清水ヒカリ座3周年座長大会 第2部特別狂言 「恋の花道」

特別狂言「恋の花道」

あらすじ

 舞台は清水港。東海道の大親分・清水次郎長の招きでやって来た江戸の役者・市村金十郎は、芸者・政子に一目惚れし、舞台の合間を縫って通いづめ。

政子は次郎長の一の子分・大政の妹で、強気でわがまま放題。金十郎の気持ちを知りながら、同じ一座の金之助に執心で、金十郎の火傷のあとを「化け物面」と罵る。

満座で恥をかかされた金十郎。全てを見ていた大政。やがて次郎長が動く…!
1幕3場、この日のために演出構成された特別狂言です。

主な配役

序幕 茶店前

腹を空かせた浪人2人…
「背に腹は変えられん。こうなったら…」
芸者・政子にわざとぶつかり、治療代を請求する
しかし政子も負けていない。
「私を誰だか知らないんだね。鬼より怖い大政の妹だよ」
通りかかった市村金十郎と馬助が助けに入る
金十郎に礼を言い、滝野屋へ来て欲しいと言う政子
「きれいな花だねえ…」

第2場 料亭 滝野屋

政子に呼び出された金之助
大政の妹である政子を拒絶出来ない金之助
弟弟子である金之助をとがめる金十郎
金十郎の火傷のあとを「醜い化物顔」と罵る
酒に映る我が姿を見る金十郎。
このあざは火災の折、金之助を助けて受けた火傷のあとだった
馬助に止められるも、侮辱を受けた怒りは収まらない…
一部始終を見ていた大政
次郎長の大事な客人である金十郎を侮辱した政子を手打ちにすると言う
政子を諭す滝野屋女将
自分の傲慢さに目が覚めた政子。金十郎への詫び状を書いているところに…
息絶える政子。
そばに落ちていた金十郎の短刀を見つける大政
小政が駆けつける
大政の後を追う

大詰め 富士を仰ぐ清水港

恋の恨み。
金之助に斬りかかる金十郎
「政子の仇!」
次郎長が止めに入る
「どうしても斬りたければこの次郎長の首をはねてからにしろ!」
黒駒勝蔵が浪人を連れてくる
真相を明らかにする黒駒勝蔵
南條はる雄座長に次郎長から
「1人だけ悪役でごめんね。その分、舞踊ショーで目立ってね!」

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