KANGEKI2022年8月号Vol.71

木戸番のエッセイ・天職先は大衆演劇!第18回あつし~花柳願竜劇団~前編(2/3)

劇場:スパリゾート雄琴 あがりゃんせ
木戸番のエッセイ・天職先は大衆演劇! 第18回 あつし ~花柳願竜劇団~ 前編(2/3)

令和4年6月、あがりゃんせ劇場に「花柳願竜劇団」がのった。
5月30日夜の19時。劇団の役者が汗にまみれている。 そんな乗り込みの時、筆者のいる劇場にも荷物は運ばれる。 かつらや、茶箱、音響機器、照明など、とりわけ別の劇団と変わったところはない。

そこに「花柳願竜劇団」の花柳願竜座長がやってきて、今の時代、大衆演劇には無縁と思われる、いろんな楽器を見せてくれた。

座長 花柳願竜はなやぎ がんりゅう

ギターや、ドラム、ベース、アコーディオンや各種のスピーカーのいろいろである。 新しいものは少ないが、一様に高級な楽器であることは、音楽好きである筆者にはよくわかった。 その後、座長は自分のバンドと生演奏の魅力を熱っぽく、語り続けた。

バンドのレパートリーは、歌謡曲や、民謡、演歌や唱歌、またベンチャーズのメドレーなどジャンルを問わないという。

そして6月1日。「花柳願竜劇団」が初日を迎えた。
舞踊ショーの後半、生演奏をするためのバンドが、その正体を見せた。

花柳願竜劇団のバンド演奏

舞台の中央でギターを担当しているのが座長の花柳願竜、ドラムを担当しているのが若座長の花柳竜乃(長女)、アコーディオンは花柳さつき(妻)、リードギターは香賀峰子(次女)、ベースをひいているのが潤平(役者)、そして、サイドギターでコードをひいているのが劇団の若頭、ガタイのいい役者である。

今回、このコーナーで紹介したいのは、一般の家庭から劇団入り、役者として活躍している、このガタイのいい男ある。

その役者は、サイドギター担当の「あつし」である。

ギター担当あつし