KANGEKI2021年9月号Vol.61
旅芝居女優名鑑第5回高野花子この振り幅を見てほしい!芸道24年・フリーで羽ばたく(3/6)
第3章 転機は2018年
人生2回目のボンッ!?
下町かぶき組を卒業
女優を辞めたいと思ったことはない。 でも組織の中で限界を感じることもありました。
楽しかったことはもちろん、辛かったこともいっぱいあります。
舞台ではなく裏のことで怒られることがめちゃめちゃ多くて、掃除が出来てないとかそういうことで怒られる。でも、舞台に関係ないから気にしないようにして、早く舞台のことで怒られるようになりたいと思うことにしました。
師匠の公演に出ることになった時、役がつかなくて家で悔し泣きをしたことがありました。 オーディションがあったわけじゃなくて、役のついた人がよく師匠の公演に出ているから。私も大衆演劇の方で頑張っているのに、それが認められないの?と。
商業演劇と大衆演劇、本人の希望でどちらにも出られる状況ではあるんです。
ただ、大舞台も勉強になりますが、同じ演目で舞台を通行する役で1ヶ月過ごすよりも、大衆演劇で毎日違う役を演じてお客さんの目の前でお芝居できる方が、私は性に合って、そこで頑張っていたのに、その実績が商業演劇で認められず役が付かなかったことが悔しくて…。
その後も組織の中で限界を感じることがあり、2018年4月に退団を決意。
役者を辞めるつもりは全くなく、ずっとやっていこうと思ってるので、せっかく好きな仕事をしているのに、苦しい思いをするのもなあと考えました。高3の春にボンッ!ってなっちゃったでしょう。その第2弾が来たんだと思います(笑)。
我慢して我慢して、限界に達した時に、思いもよらない行動をとってしまうんです。基本小心者なので、今から思えばよく1人でやろうと決心したよなーって(笑)
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