嵐山瞳太郎劇団嵐山瞳太郎座長誕生日公演座長インタビュー
来年芸道30周年。
良い意味で変わっていきたい
今月は楽しく公演がテーマ
誕生日公演、大盛況で何よりです。まずは今日のお芝居についてお聞かせください
はい、ご存知の方も多い有名な喜劇で、劇団では今回が初上演です。今日はお祝いなのでお客様が盛り上げてくださいましたが、これから回を重ねてもっと良くしていきたいです。
配役はそれぞれ適役だったのでは
そうですね(笑)今月のテーマとして楽しく公演しようということで、誕生日公演も初めて喜劇にしてみました。
書き出しにあった「長編浪曲週間」も良いですね!
普段は『俵星玄藩』くらいしか踊っていないので、この機会にいくつかご覧いただこうと思って考えました。浪曲は小さい頃から好きです。師匠の梅澤秀峰先生が踊っているのを見て、それを思い出して自分で稽古して踊っています。習ったり教えてもらったことはないんです。
新しいお客様に来ていただくきっかけ作りを考え中
今月、初めての方をご招待する企画など、打ち出されていましたね。
はい。大衆演劇を知らない人に知ってもらうのも難しいですが、大衆演劇ファンの人にうちの劇団を見に来てもらうことにも難しさを感じています。
以前は劇場の常連さんが知らない劇団でも観に来てくれたりしましたが、最近は好きな劇団さんしか見に行かなくなっているように思います。
そこで、友達を誘うときに無料だと来やすいかなとか、何らしかのきっかけを作ることが必要かなって…。
そういう取り組みをされていることで、劇団を知ってもらうきっかけにもなりますよね。
それと今考えているのは、知り合いを通じて、大学の演劇サークルの人に舞台に出てみませんかと声をかけたらどうかなと。まずは舞台に出てみませんかって。そこから友達が見に来てくれたり、繋がりになるのではと思っています。
とにかく若い人にまずは知ってもらう、足を運んでもらう機会を作りたいです。そこから入団希望者も出てくれると嬉しいですね(笑)。
芸道30周年記念企画
来年が芸道30周年、今年で劇団5周年と、節目を迎えますね。
はい。芸道30周年の記念年として、そのためのポスターも作りました。
今年の9月から来年の9月までの毎月第3土曜を「瞳太郎の日」として、瞳力会(ファンクラブ)を通じて座席予約してくれた人に特別グッズのプレゼントを用意しています。もちろんお越しくださった方にも購入していただけます。
またA5サイズの冊子を作って、毎月スタンプを集めてもらうようにもする予定です。自分がご朱印を集めるのが趣味なので、そういうのが好きな人もいるかなと(笑)、記念にしてもらえたら嬉しいです。
11月の国立文楽劇場での特別公演についてお聞かせください。
はい。この公演は劇団ではなく『嵐山瞳太郎文楽劇場公演』という名目で、OSKや商業演劇の方をお招きして行います。お芝居も舞踊にも出演してもらって、劇団メンバーもいい勉強になると思います。
どのような公演になるのでしょうか。
まず、どんなお芝居をするか考えて、名作もので、前からやりたいと思っていた長谷川伸の作品から『暗闇の丑松』を上演します。
舞踊ショーでは構成と演出を竜小太郎さんがやってくれることになってまして、いつもの大衆演劇の公演とは異なる舞踊ショーをさせてもらう予定です。
チケットはネットと劇団でまもなく販売スタートですので、ぜひお越しください!
(詳細は劇団オフィシャルサイトでご確認ください)
今日はありがとうございました。最後に、役者として節目を迎える思いや、読者の方へのメッセージをお願いします。
この機会に、いい意味でいろんなことを変えていきたいと思っています。周りを変えたいならまずは自分からいい意味で変わっていきたいし、変えていきたい。
ということで、ぜひ変化を楽しみにしてください!
取材メモ
初挑戦の喜劇から新作衣装のラスト舞踊まで、とにかく楽しく!という劇団の思いが詰まった誕生日公演でした。
「どうしたら劇場に足を運んでもらえるか」を色々考えている瞳太郎座長。コロナ禍もあり、ますます厳しくなる中で、しばし腕組みして話しました。
後日、記事をまとめながら思ったのが、もしかしたら初めて大衆演劇を観る方には誕生日公演からお連れするのもありなのでは?ということ。
日頃の舞台への思いがさらに濃縮されたお芝居や舞踊、お客様と作り出される劇場の一体感を、初めての方にこそ体験してもらえたら。すごく良い入り口になるのではないだろうか、と…
プロフィール
劇団情報
嵐山瞳太郎劇団
2017年3月、和歌山県の南紀勝浦天満座で旗揚げした気鋭の劇団。師匠二代目森川長二郎(現・二代目梅澤秀峰)から学んだ技芸を大切にしながら、一から立ち上げた劇団ならではのチャレンジ精神で、創意工夫を凝らし、楽しい舞台づくりに奮闘。座長のもとに集まった新人座員の成長も著しい。