KANGEKI2020年7・8月号vol.51

表紙を飾っていただいた宝海劇団。「大空祭り」の特選狂言「籠釣瓶」は、江戸時代に実際に起きた事件を題材にした歌舞伎の人気演目。幕開けは、吉原の満開の桜に豪華な花魁道中の息を飲むような美しさ。大詰めの殺しの場面では、暗闇に蝋燭一本という演出。吉原の光と影が、全編を通じて描かれます。
舞踊ショーでは大空座長出ずっぱり！趣向を凝らした劇団総力の舞台を誌上でご覧ください。
この日の裏話や劇団の近況を語っていただいた座長インタビューも収録しています。

3月23日、六三四殿下座長の誕生日公演が、清水ヒカリ座で開かれました。
特別狂言「おしどり道中」は、殿下座長が女形で大活躍する楽しいお芝居。惚れた男のためならたとえ火の中水の中。仇討ちの助太刀も買って出る勇ましさは、一途な恋心ゆえ。その仇討ち、そして恋の行方はいかに。楽しいシーンがいっぱいです。舞踊ショーも客席とともに大盛り上がりでした！
3月に新しく始動した「劇団殿下」の両座長。これまでと今後に向けての抱負をたっぷり語っていただきました。

【ゲスト】
真田涼兒座長、二代目真田きみや（劇団白虎）

3月6日、大川良太郎座長の誕生日公演が梅田呉服座で開かれました。
お芝居は「携帯石松」。森の石松が生きていた時代に携帯電話があったら…そんな謎かけから生まれた斬新な股旅劇です。序幕は携帯電話に振り回される石松をコミカルに演じる良太郎座長、大詰めでは激しい立ち回りで魅了。”GEKKU”ならではのパワフルな特別狂言です。
誕生日ならではの豪華な舞踊ショーも必見。座長インタビューでは、誕生日公演の振り返りや本音トークをたっぷりお届けします！

【ゲスト】神山大和

１月22日、羅い舞座京橋劇場にて開かれた姫勘九郎座長の芸能生活三十周年を記念する特別公演の模様をレポート。
お芝居「昭和任侠伝」は、渡世に生きる男の生涯を追った物語。イチョウの木の下で出会った芸者いくえは、渡世に生きる秀二郎にとって心の灯のような存在だった。敵対する一家との抗争、実父との再会など、見せ場の連続。30年の集大成にふさわしい濃厚な１本です。
インタビューでは、実は役者になるつもりはなかったという意外なエピソードが。決意したきっかけとは。これまでの歩みや葛藤、演技のこだわりなどを語っていただきました。

【ゲスト】
市川英儒座長（優伎座）市川たかひろ座長（劇団華）

3月篠原演芸場で行われた見海堂劇団春の演劇まつり。この日のために舞台から桟敷席まで大掛かりな舞台セットが組まれました！幼い頃に視力を失い、人買いに連れられた少年・市（見海堂真之介）は、成長して居合の達人となり、旅をしている。ある土地で、幼なじみのおみつと出会う。再会の喜びも束の間、2人は命を狙われ…。見海堂真之介総座長が作り出した、強く温かい新しい座頭市の魅力を、ぜひ誌面で。
ゲストの藤ひろし座長との対談形式で語っていただいたインタビューも収録しています。
【ゲスト】三代目藤ひろし座長

心優しい娘しずは、大店の若旦那に見初められて結婚するが、それを不服とする義母と義妹から、何かにつけ辛くあたられていた。ある日、若旦那から店の経営が苦しいことを聞き、金の工面に実家の兄を訪ねることに。その時、義妹から手土産の包みを持たされる。中には離縁状が入っていて…。序幕は不遇なしずの様子、後半はしずの兄と弟の行動にスポットが当たります。人間のドロドロした部分をあらわにする辛い物語ですが、だからこそ大事に演じ続けるという一本を、取材させていただきました。

お芝居や劇団の近況を語っていただいた春駒総座長インタビューも収録しています。

筑紫桃之助座長が女形で演じる「浮草哀歌」は、夫婦の哀切こもる人情劇。大店に嫁いだおようは、病に伏した夫・幸助に代わって外回りの仕事を引き受けるが、やがて愛想尽かしをして家を出てしまう。月日が流れ、2人は再会。幸助は病を克服し、おようは変わり果てた姿で…。夫婦だった2人が胸の内を明かし、語りあう場面が見どころ（聞きどころ）。人情劇の名にふさわしい静かで強いお芝居です。
3月は大衆演劇にとって厳しい1ヶ月で、浪速クラブ公演も20日が初日となりました。お芝居や公演に向けての心境を語っていただいた座長インタビューも収録しています。
【ゲスト】藤千之丞

2月22日、明石ほんまち三白館で開かれた哀川芝瞳若座長の誕生日公演の舞台模様をカンゲキ誌面でお届けします。
特選狂言「曽根崎心中」は、元禄時代の大坂で起きた心中事件を元に著された名作戯曲。醤油家の手代徳兵衛と遊女お初の恋の行方は…。クライマックスの若座長の演出に注目。
舞踊ショーもより力強く華やかに、若座長の魅力全開！お祝いと感謝が詰まった1日となりました。
父である哀川昇座長とこの日の主役芝瞳若座長、ご両名に語っていただいたインタビューも収録しています。
【ゲスト】藤間歩（藤間劇団）

人気連載の22回目は、新生真芸座 矢島愛さんに登場いただきました。旅役者の家に生まれ幼少より舞台に。一時離れるものの、21歳で初代片岡長次郎さんに弟子入りし、本格的に舞台人として歩み始めます。その後、真芸座創設者の片岡沢次郎さんと結婚。夫の劇団旗揚げを支え、5人の子を育てながら、舞台に立ち続けるという超多忙な生活。劇団も代替わり、子育てもひと段落した矢先…。家族、舞台への思い。哀川昇座長との共演「楢山節考〜姥捨山」の舞台模様も掲載しています。今回も必見！

第18回は清水駅前の商店街に位置する清水ヒカリ座に参りました！オープンは2018年11月。1年半のニューフェースながら、地元メディアにも何度も取り上げられ徐々に浸透。県内はもちろん、アクセスの良さで遠方の方も多いそう。スタッフが丁寧に案内してくださるので初めての方も安心。手作りの温かみのある内装にもほっとします。
オーナーの新村さんとスタッフの八木さんにお話を伺いました。

大衆演劇は楽しいのが１番！奈良県香芝市の香芝天満座では、地域の方に知ってもらうために様々な取り組みが行われています。毎月ショッピングモールに繰り出しての宣伝道中。艶やかな花魁姿や賑やかな音楽隊は大人気だそうです。お客様の歌で役者が踊るカラオケ舞踊ショーも恒例に。劇場から地域を盛り上げようと奮闘する代表の大西さんにお話を伺いました。

メイクと移動に関する知識と技術では、他の追随を許さないであろう旅役者という仕事。そのワザの現場をレポートするコーナー。第10回は 劇団菊太郎の花形梅沢道矢さん登場。「化粧前」と呼ばれる楽屋内の個人スペースには役者のこだわりが詰まっています。さてここからどんな風に「梅沢道矢」が作られるのでしょうか…ぜひ誌面で！

１ヶ月ごとに公演先が変わる大衆演劇の劇団は1年365日が旅暮らし。
幼くして役者になった彼らも然りーー。
令和の旅芝居ボーイズ・劇団菊太郎の梅沢慎太郎＆光太郎兄弟が、本音と素顔で綴る実録連載。今回は新型肺炎流行の影響で公演がピンチに。その時、旅芝居ボーイズは…乞うご期待。
YouTube キックンチャンネル で続々配信中です！

追っかけ上等！目指せ全国の旅芝居小屋コンプリート！日本各地に存在する旅芝居どころを、交通機関を乗り継いで一つ一つ訪ね歩く旅人・烏丸さんのレポート。今回は大阪北エリアをめぐるコース。それぞれの劇場の魅力と共に、ルート案内などお役立ち情報いっぱいのレポートです。

【紹介劇場】
池田呉服座、庄内天満座、木川劇場

今月の表紙を飾っていただいた宝海劇団のみなさん。ラストショーから表紙撮影の様子を誌上公開。バックステージレポートでは、舞台支度中の楽屋風景や、舞台袖から捉えたお芝居シーンなど、普段見られないショットの数々をお届けします！

撮影の様子はKANGEKIYoutubeチャンネルで！

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