伊右衛門は田宮家(民谷家)の婿養子であったが、ささいなことから義父を殺してしまう。さらに金持ちの家に婿入りするため、邪魔になった妻のお岩に毒を与えて殺そうとする…
もとは四世鶴屋南北の歌舞伎作品「東海道四谷怪談」がもとになっています。本来は忠臣蔵の外伝として書かれましたが、奇抜な演出が受けて非常な人気となりました。このため大衆演劇で上演される場合にも「ケレン」ある舞台が見物です。四谷怪談を上演する劇団は、必ず四谷のお岩稲荷田宮神社に参拝すると言われています。
大衆演劇では様々な題材が取り上げられており、黎明期である江戸時代から、人気のある演目というのがいくつも生まれています。ここではそういった演目や題材について少しだけ説明しています。もっとよく知りたくなったら、劇場に足を運んでみてはいかがでしょうか。ただ、劇団ごとに演出や脚本がアレンジされていることもありますので、その違いを見極めるのも観劇の楽しさの一つです。細かい用語などについては大衆演劇豆辞典をご覧下さい。