佐渡島の漁師の娘、お弁は越後柏崎の船大工藤吉と恋に落ちる。お弁は毎日たらい舟に乗って藤吉の元に通うのだが…
元は佐渡島(新潟県佐渡市)に伝わる民話で、浪曲師寿々木米若が佐渡おけさを元にアレンジし、「佐渡情話」として大ヒットさせました。また美空ひばりも「ひばりの佐渡情話」という映画に出演し、同名の主題歌も歌っています。女性演歌歌手の多くにカバーされていますので、ショーで使われることも多いです。
大衆演劇では様々な題材が取り上げられており、黎明期である江戸時代から、人気のある演目というのがいくつも生まれています。ここではそういった演目や題材の概略を記しています。観劇の際にご参考に、また面白そうと思われる演目がありましたら、ぜひ劇場に足を運んでみてください。同じ演目でも劇団によって演出や脚本が異なりますので、見比べるのも楽しいです。細かい用語などについては大衆演劇豆辞典をご覧下さい。
このページでは「さ行」の項目について解説します。
佐渡島の漁師の娘、お弁は越後柏崎の船大工藤吉と恋に落ちる。お弁は毎日たらい舟に乗って藤吉の元に通うのだが…
元は佐渡島(新潟県佐渡市)に伝わる民話で、浪曲師寿々木米若が佐渡おけさを元にアレンジし、「佐渡情話」として大ヒットさせました。また美空ひばりも「ひばりの佐渡情話」という映画に出演し、同名の主題歌も歌っています。女性演歌歌手の多くにカバーされていますので、ショーで使われることも多いです。
渡世人時雨の半次郎の前で、花嫁行列に男が切り込んだ。男を追い払った半次郎は、花嫁のおみつは借金のカタに、下仁田の勘吉の元に嫁がされようとしていると知る。事情を悟った半次郎はおみつを連れて避難させようとするが…
松浦健郎の原作で、1961年に宇津井健主演で映画化されました。
正太郎は腕のいい板前でもあったが、スリの子分でもあった。幼なじみであった牙次郎と再会したことで、二人は真面目に働こうとするのだが…。
川村花菱の戯曲で、アメリカの小説家、O・ヘンリーの『二十年後』という作品を翻案したものです。
白浪五人男とは、日本駄右衛門(にっぽんだえもん)、忠信利平(ただのぶりへい)、南郷力丸(なんごうりきまる)、赤星十三郎(あかぼしじゅうざぶろう)、弁天小僧菊之助(べんてんこぞうきくのすけ)の5人組の盗賊のことです。
原作は「青砥稿花紅彩画(あおとぞうしはなのにしきえ)」という河竹黙阿弥の歌舞伎作品で、白浪五人男と名奉行青砥藤綱の工房を描きます。白浪五人男の名乗りのシーンが見せ場であり、特に「知らざあ言って 聞かせやしょう」で始まる弁天小僧菊之助の啖呵は有名です。
原作は作家・尾崎士郎の自伝的小説です。十数本以上も映画化されるなど大作として知られています。また、この小説をもとにした歌もブームとなりました。大衆演劇で上演されるのは「飛車角」や「吉良常」が登場する仁侠ものの「残侠編」からの題材が多いです。映画「人生劇場 飛車角」は、昭和40年代のやくざ映画ブームの魁ともなっています。ただ、この部分だけは尾崎の自伝ではないようです。「今ひとたびの修羅」という戯曲化もされています。
常州関本(現在の茨城県北茨城市)の渡世人、弥太郎(通称弥太っぺ)は、生き別れの妹を捜す旅の中で、母を失った少女お小夜と出会うのだが…
長谷川伸の戯曲で、1963年には映画化されています。
ジャンルの一つで、主に庶民の人情を描いた作品です。
醤油問屋平野屋の手代、徳兵衛は、友人である九平次にだまされ、馴染みの遊女、天満屋のお初の身請けに使うはずだった金を奪われてしまい…。
元禄16年(1703年)に実際にあった出来事を、近松門左衛門が浄瑠璃の脚本としたもの。近松の最高傑作との呼び声も高く、爆発的なヒットを飛ばして心中事件が相次ぐほどだったと言われています。大阪のお初天神通りの名前の由来となっています。